水道水の残留塩素(カルキ臭)が気になったときに確認できることと、生活上でできる対処法について、公的資料に基づいて整理しました。当サイト「全国水質カルテ」が独自に安全・危険の判定を行うことはありません。
自分の地域の残留塩素はどれくらい?
まずは、お住まいの水道事業者が公表している水質検査結果で実測値を確認するのが確実です。全国水質カルテでは、対応済みの地域について各水道水カルテのページで残留塩素の実測値を掲載していることがあります。掲載がない場合は、市区町村の水道局・企業団の窓口に問い合わせると確認できます。
残留塩素の基準はどうなっている?
水道法施行規則第17条第3項により、給水栓(蛇口)での水は遊離残留塩素0.1 mg/L以上(結合残留塩素の場合は0.4 mg/L以上)を保持するよう消毒することが義務づけられています。これは衛生を守るための下限の基準で、上限を定めた法令上の基準値はありません。(出典: 東京都水道局「水質<水質基準・管理・検査等>よくある質問」)
一方、「おいしい水」の観点からは、水質管理目標設定項目として残留塩素濃度の目標上限が1 mg/L以下とされており、各水道事業者は独自に0.3〜0.5 mg/L程度を目安に運用していることが多いとされています。たとえば東京都水道局は、必要最低限の0.1 mg/L以上0.4 mg/L以下という独自目標を設定しています。(出典: 東京都水道局「水質<水質基準・管理・検査等>よくある質問」)

下限は法律で決まっているけど上限はない、というのは意外と知られていないポイントですね。
なぜ地域によって残留塩素の濃度が違う?
塩素は時間の経過とともに水中で分解されていくため、一般的に浄水場から近い地域ほど残留塩素濃度が高くなりやすく、遠い地域ほど低くなりやすいという傾向があります。給水栓での最低濃度(0.1 mg/L以上)を確保するため、浄水場では遠くの地域まで見込んで多めに塩素を注入することが一因です。
この差を小さくする対策として、給水所(配水の拠点)に塩素を追加注入できる設備を設け、浄水場での注入量自体を抑えることで、浄水場からの距離にかかわらず濃度をなるべく均一に保つ取り組みを行っている水道事業者もあります。(出典: 東京都水道局「水質<水質基準・管理・検査等>よくある質問」)
カルキ臭を減らす方法はある?
家庭でできる方法として、主に3つが知られています。汲み置き、煮沸、浄水器(活性炭を使用したもの)です。それぞれ効果や手間が異なるため、順に見ていきます。
汲み置き
くみ置いた水をコップや容器に入れ、ラップをせずに冷蔵庫や日陰に数時間〜半日程度置いておくと、塩素が空気中に少しずつ揮発し、臭いが和らぐことが一般的に知られています。どの程度で臭いが弱まるかは、水温や容器の口の広さなどの条件によって変わるため、一律の時間は示せません。
煮沸
沸騰させることでも塩素は揮発します。やかんや鍋に水を入れ、蓋を外した状態で沸騰させると、汲み置きより短時間で臭いを弱められることが知られています。なお煮沸は、硬度のうち一時硬度を下げる方法としても知られています(詳しくは「硬度が気になったら」で解説しています)。
浄水器
活性炭を使った浄水器は、塩素の吸着除去を目的の一つとする製品が多く、家庭で継続的に対応したい場合の一般的な選択肢として知られています。除去性能や交換時期の目安は製品によって異なるため、導入する際は各メーカーの仕様をご確認ください。当サイトでは特定の製品の推奨や比較は行っていません。

対策の手段としてはよく知られているものばかりですが、どれを選ぶかは好みや手間のかけ方次第、というところですね。



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