水道水のトリハロメタンの数値が気になったときに確認できることと、家庭でできる対処法について、公的資料に基づいて整理しました。当サイト「全国水質カルテ」が独自に安全・危険の判定を行うことはありません。
自分の地域の水道水のトリハロメタンはどう確認できる?
お住まいの水道事業者が公表している水質検査結果で実測値を確認するのが確実です。全国水質カルテでは、対応済みの地域について各水道水カルテのページで総トリハロメタンの実測値を掲載しています。基準値は0.1 mg/L以下です(詳しくは「トリハロメタンとは」で解説しています)。
家庭で減らす方法はある?
煮沸と浄水器、2つの方法があります。それぞれ具体的に見ていきます。
煮沸する場合の注意点
信州大学の実測研究によると、水道水は沸騰し始めの段階で残留塩素と前駆有機物の反応が進み、トリハロメタン濃度が一時的に増加することがあります。その後、沸騰を続けて気泡が盛んに発生する状態になると、揮発によって濃度が減少に転じます。(出典: 浦田隆行ほか「種々の加熱条件下における水道水中の残留塩素,トリハロメタン,2-メチルイソボルネオールの濃度変化」環境化学 Vol.9 No.1, pp.29-37, 1999)
また、沸騰させて濃度を下げた後でも、ふたをしたまま保温を続けると、残留塩素と前駆物質が残っている限り濃度が再び上昇する場合があることも確認されています。やかん等で蓋を外した状態で数分程度しっかり沸かし続け、沸かした後は早めに使い切ることが、この研究結果を踏まえた考え方といえます。密閉した電気ケトルで短時間温めるだけでは、気泡が十分に発生せず揮発が進みにくいため、濃度はあまり下がりません。(出典: 浦田隆行ほか「種々の加熱条件下における水道水中の残留塩素,トリハロメタン,2-メチルイソボルネオールの濃度変化」環境化学 Vol.9 No.1, pp.29-37, 1999)
浄水器を使う場合
活性炭を使ったタイプの浄水器がトリハロメタンの低減に対応しているとされています。除去性能は製品ごとに異なるため、各メーカーの公表情報をご確認ください。

ポイントは「揮発するまでしっかり沸かす」ことで、短時間温めるだけでは減りにくい、ということですね。
数値が基準値に近い、または超えている場合は?
水道事業者は総トリハロメタンが基準値(0.1 mg/L以下)を超えないよう、消毒方法や塩素の使用量を調整して水質管理を行っています。数値が気になる場合や、最新の検査結果について詳しく知りたい場合は、お住まいの水道事業者に直接お問い合わせください。
出典・参考資料
- 厚生労働省「水質基準に関する省令」(環境省まとめページ: 水質基準項目と基準値)
- 浦田隆行ほか「種々の加熱条件下における水道水中の残留塩素,トリハロメタン,2-メチルイソボルネオールの濃度変化」環境化学 Vol.9 No.1, pp.29-37, 1999



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