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トリハロメタンとは?水道水の基準値と発生原因をわかりやすく解説

用語集

水道水に含まれるトリハロメタンとは何か、発生する理由、基準値、健康に関する現時点の知見について、厚生労働省の公表資料に基づいてまとめました。当サイト「全国水質カルテ」が独自に安全・危険の判定を行うことはありません。

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トリハロメタンとは

トリハロメタンとは、水道水の消毒に使う塩素と、水源の水に含まれる有機物(フミン質等)や臭化物が反応してできる副生成物の総称です。クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムの4物質を合算したものが「総トリハロメタン」として水質基準の対象になっています。(出典: 厚生労働省「水質基準に関する省令」)

水道水そのものに元々含まれる物質というより、消毒という安全対策の副産物として生じるもの、というのがポイントですね。

水道水のトリハロメタンの基準値はどれくらい?

総トリハロメタンの基準値は0.1 mg/L以下です。これとは別に、トリハロメタンを構成する4物質それぞれにも個別の基準値(例: クロロホルム0.06 mg/L以下)が定められており、いずれも健康に関する項目として管理されています。(出典: 厚生労働省「水質基準に関する省令」)

一方で水道法施行規則では、消毒効果を保つため給水栓における遊離残留塩素を0.1 mg/L以上に保つことも義務付けられています。塩素消毒は病原微生物による健康被害を防ぐための仕組みであり、トリハロメタンの基準値は、その消毒を続けながら副生成物を一定水準以下に抑えるという、両立を前提に設定されています。

健康への影響について、現時点でわかっていること

トリハロメタンを構成する物質のうち、クロロホルムとブロモジクロロメタンは、国際がん研究機関(IARC)により「発がん性が疑われる(グループ2B)」に分類されています。ただしこの分類は、高濃度・長期間の動物実験等に基づく国際的な有害性の区分であり、日本の水道水の基準値以下の濃度における具体的な健康リスクの大きさを直接示すものではありません。日本の基準値は、こうした知見も踏まえて厚生労働省が設定しています。(出典: 国際がん研究機関(IARC)発がん性分類、厚生労働省「水質基準に関する省令」)

全国の水道水のトリハロメタンは平均するとどれくらい?

全国水質カルテが政令指定都市等11都市の公表データを集計した参考値では、平均0.0149 mg/Lでした(2026年9月時点)。基準値0.1 mg/Lと比べても、いずれの都市も大きく下回っています。(出典: 全国水質カルテ自社集計)

お住まいの地域の実際の数値は、各地域の水道水カルテで確認できます。

よくある質問

トリハロメタンは煮沸で減らせますか?

沸かし方次第で、減ることもあれば一時的に増えることもあります。信州大学の実測研究では、水道水を加熱していくと沸騰し始めの段階で残留塩素と前駆有機物の反応が進み、トリハロメタン濃度がむしろ増加する現象が確認されています。その後、沸騰を続けて気泡が盛んに発生する状態になると、揮発によって濃度が減少に転じます。(出典: 浦田隆行ほか「種々の加熱条件下における水道水中の残留塩素,トリハロメタン,2-メチルイソボルネオールの濃度変化」環境化学 Vol.9 No.1, pp.29-37, 1999)

同じ研究では、沸騰させて濃度を下げた後でも、ふたをして保温を続けると、残留塩素と前駆物質が残っている限りトリハロメタン濃度が再び上昇する場合があることも確認されています。しっかり沸騰させて数分程度そのまま沸かし続け、沸かした後は早めに使い切ることが、この研究結果からは有効な考え方といえます。(出典: 浦田隆行ほか「種々の加熱条件下における水道水中の残留塩素,トリハロメタン,2-メチルイソボルネオールの濃度変化」環境化学 Vol.9 No.1, pp.29-37, 1999)

浄水器で除去できますか?

活性炭を使った浄水器は、トリハロメタンを吸着して低減します。除去性能は製品ごとに異なるため、各メーカーの公表情報をご確認ください。

なぜ地域によって数値が違うのですか?

水源の水に含まれる有機物の量や、浄水場での消毒方法・塩素の使用量によって生成量が変わるため、地域差が生じます。夏場など水温が高い時期に増加しやすい傾向も知られています。

出典・参考資料

本ページは当サイト「全国水質カルテ」が独自に「安全」「危険」を判定するものではありません。行政・専門機関が公表している情報をもとに整理したものです。個別の状況については、必ず専門機関にご相談ください。

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